レッドチーム評価は敵対者の視点から見た組織の全体像、すなわち総合的な見方を必要とする目標ベースの敵対的アクティビティです。この評価プロセスは、技術、物理、またはプロセスベースの手段により、さまざまな重要資産を処理する複雑な組織のニーズを満たすことを意図しています。
レッドチーム評価を行う目的は、実世界の攻撃者が一見無関係に見えるエクスプロイトを組み合わせて目標を達成する手口を示すことです。この評価は、世界最高クラスの洗練されたファイアウォールでさえ、攻撃者が暗号化されていないハードドライブをデータセンターから持ち出せるようになっていればほとんど意味を持たない、ということを示すには効果的な方法です。重要データを保護するためには、単一のネットワーク・アプライアンスに頼るよりも、多層防御アプローチを取り、人、プロセス、テクノロジーを継続的に向上させる方法の方が優れています。
個々の脆弱性自体は些細に見えても、攻撃の経路の中で組み合わせたとき、重大な損害をもたらす可能性があります。
レッドチームは、セキュリティの1つの側面または狭い範囲に焦点を当てる従来のペネトレーション・テストでは見逃される組織のリスクを明らかにします。レッドチームでは、従来のテストにとどまらず一般的に以下のような点について評価を行います。
レッドチームによる評価は、それぞれ異なる組織要素に対応しますが、必ず事前調査、列挙、攻撃が含まれます。レッドチームによる評価を実施する前に、組織の主要なステークホルダーに相談して懸念事項を把握してください。今後の評価の目標を定める際に検討すべき質問事項を以下に示します。